2005年7月3日

スピルバーグの最新作「宇宙戦争」を見ましたが、特撮映画が好きでたまらない私は、大いに楽しめました。(ストーリー重視の方には物足りないでしょうね)

特にニューヨークの下町で、巨大な地割れが発生して、教会が破壊されるシーンや、船が火星人の乗り物によって転覆させられるシーンは、昔のSF映画にはまねできない、CG時代ならではの迫力がありました。それと、稲妻や電磁波攻撃の、腹に響き渡るTHXサウンドの大音響。これはDVDでは味わえません。映画はぜったい、家のちっこい画面ではなく、映画館で見るものだと思います。

設定は現代ですが、H・Gウエルズの原作に比較的忠実で、また30年前のアメリカ映画にも似ている箇所があり、懐かしさを感じました。また、川のほとりの町で、火星人の兵器に追われて、人々が逃げ惑うシーンは、円谷プロの「ウルトラQ」シリーズや、怪獣映画というジャンルを確立した、東宝映画の「ゴジラ」の1シーンを思い出しました。また、「シンドラーのリスト」を作ったユダヤ人のスピルバーグ監督だけあって、「これは人類を絶滅させようとしているのだ」という科白に、ナチスのユダヤ人虐殺のイメージもちらとダブらせていたような気がしました。

特撮の好きな方には、完璧におすすめです。特撮に関心のない方には、どうでもいい映画です。